NES駒沢クリニック 医師 吉武光太郎監修

 

予防接種のあとに副反応で熱が出ることはめずらしくありませんが、実際に接種後に発熱すると不安になってしまいますよね。

 

今回は赤ちゃんの予防接種後の副反応の種類や、熱が出た場合の受診目安、接種後の過ごし方などについてわかりやすくご紹介します。

 

予防接種後によく起こる副反応

予防接種は赤ちゃんの体を守る大切なものです。

予防接種は、体の中のまだ何もないところに免疫をつくる物質を入れるため、副反応は起こりうることです。

副反応が出ても、基本的には自然に回復しますので、過度に心配する必要はありません。

 

発熱

予防接種後48時間以内は熱が出ることがあります。

しかし、予防接種による副反応の発熱の場合、24時間以内に下がることがほとんどですので、いつも通り過ごせているのであればすぐに解熱剤を飲ませずに自宅で安静にして様子を見ましょう。

 

接種部分の腫れ・赤み

接種した場所が腫れたり、赤くなったりすることがあります。

基本的には自然に回復していきますので様子をみましょう。

 

機嫌が悪くなる

いつもより機嫌が悪い、激しくグズるなど、普段と少し様子が違うのも副反応の一種です。

予防接種箇所が痛かったり、気持ち悪かったり、赤ちゃん自身も不快感を感じているのかもしれません。

ほとんどは翌日までにおさまるので様子をみましょう。

 

よく眠る

予防接種の薬剤の中には眠気を引き起こすものもありますが、直接の副反応とは関係なく、予防接種の疲れでいつもよりよく寝ることがあります。

赤ちゃんにとっては外に出ること自体が大きな刺激で、多くの人が集まる場所や、他の赤ちゃんの泣き声が聞こえる場所では刺激が大きすぎる場合もあります。

いつも通り眠っているだけであればこまめに観察しながら様子をみましょう。

 

まれにしか起こらない重度の副反応

代表的な重度の副反応にはワクチンの成分に反応して起こる強いアレルギー症状「アナフィラキシー」があります。

中でも、呼吸困難、血圧低下、蕁麻疹などの皮膚症状、意識の低下など命にかかわるような症状が起きることをアナフィラキシーショックと言います。

アナフィラキシーは非常にまれですが、起こりうる副反応として覚えておきましょう。

 

アナフィラキシーは短時間に起きるアレルギー反応で、接種してから30分以内、長くても4時間以内に起こることが知られており、起こった時に医師がいればきちんと対処できます。

重度の副反応が起きることは非常にまれで、多くの場合はすぐに適切な治療を受ければ回復が見込めます。

そのため、接種後30分は接種した医療機関で待機し、異常があった場合はすぐに医師に連絡がつくようにしておきましょう。

 

副反応が出た場合の受診の目安は?

予防接種後の発熱や接種箇所の腫れ、赤み、痛みなどの副反応は、ほとんどのワクチンに起こりうる副反応です。

通常は数日以内に自然に治るので、いつも通り過ごせるのであれば安静にして様子を見ましょう。

 

しかし、中には早く受診して対処した方がよい副反応がみられることもあります。

発熱だけでなく「ぐったりしている」「ミルクを飲まない」「嘔吐している」「注射の腫れが広範囲でひどい」など、保護者の方から見ていつもとあきらかに様子が違うなど不安な場合はかかりつけ医に相談しましょう。

 

急いで受診したほうがよい症状

以下の症状がある場合は急いで受診しましょう。

 

  • ぐったりして意識がはっきりしない
  • 嘔吐を繰り返している
  • 呼吸が苦しそう
  • ひきつけが5分以上続く場合
  • 熱が3日以上続く

 

予防接種後の過ごし方で気をつけることは?

予防接種当日は、激しい運動や接種部分を強くこするなどをしなければ普段通り過ごしてかまいません。

お風呂もいつも通り湯船につかっても大丈夫です。

 

ただ、血行が良くなってしまうと、腫れや赤みがひどくなることがありますので、接種部位をゴシゴシこすったり、お湯に長く浸かりすぎたりしないようにしましょう。

 

万が一のときにどうすればよいか事前に確認しておこう

副反応の多くは軽度なものだと思っていても、いざ帰宅して少しでもいつもと様子が違うと不安になってしまいます。

「どのような点を観察していればよいのか」「どういう状況になった場合どこに連絡すればよいのか」などを接種した医療機関で事前に確認しておくことで少し安心できるかもしれません。

 

 

 

 

予防接種の相談はNES駒沢クリニックへ

当院でも定期接種(国や自治体が費用を負担)・任意接種(自己負担)どちらの予防接種にも対応しています。

赤ちゃんの予防接種は命を守るために大事なものですので、ぜひ必要な時期にできるだけベストなタイミングで受けましょう。

予防接種の不安や疑問にも丁寧にお答えしますので、お気軽にご相談ください。

記事執筆者
代表理事写真

一般社団法人SMAPPY 代表理事

吉武 光太郎よしたけ こうたろう

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