赤ちゃんのうんちは、毎日出ることもあれば4・5日でないこともあります。
うんちが出なくて機嫌が悪くなったり、悪くならなかったり、お腹の張りを感じたり感じなかったりいろいろですね。
どういった時に赤ちゃんの便秘だと判断をして気を付けたらいいのか見ていきましょう。
うんちが出ていない。これは便秘でしょうか?
排便の周期が、赤ちゃんによって異なってきます。毎日2〜3回出る赤ちゃんもいれば、4〜5日うんちが出ない赤ちゃんもいます。一般的に5日間以上、うんちが出なければ便秘が疑われますが、うんちの硬さが通常で、体調や機嫌が悪くなければ便秘ではありません。
うんちが数日出ない際に下記のチェック項目が当てはまる場合は便秘を疑うのでチェックしていきましょう。
赤ちゃんの便秘を疑うチェックリスト
- うんちをする時に苦しそう
- 空腹時でもお腹が張っている
- 腹痛を訴えている
- 赤ちゃんの機嫌が良くない
- 食欲が低下している
- コロコロとした硬いうんちで、周りに血がついている
赤ちゃんが便秘になりやすい時期
新生児のころ
新生児期は寝ていることが多くまた腸管が未発達で腸管の蠕動が鈍くなることがあります。母乳より粉ミルクの方が便秘がおこりやすいです。
生後2〜3ヶ月頃
腸管が発達してきてうんちがためられるようになってくる時期です。この時期に便秘になる赤ちゃんもいます。
離乳食を開始した頃
母乳やミルクより、離乳食はうんちとして塊りになりやすくまた、離乳食を開始する生後5~6ヶ月はいきむ力も弱いため便秘になることがあります。
家庭でできる便秘対策
- マッサージ
- 粉ミルク多すぎないかチェック
- 水分多め
- 果糖や糖水を飲ませる
- 消化に良い離乳食
- 綿棒浣腸
便秘の原因として運動不足が懸念される場合、マッサージが有効な場合があります。
お腹の下の方を「の」を描くように手のひらでゆっくりと適度な強さで圧力をかけながらマッサージをする方法や、両脚を持って自転車やスワンボートを漕ぐようにイッチ・ニッ・イッチ・ニッと動かす方法や、仰向けの状態で膝を立てて左右に倒す方法などがあります。赤ちゃんとコミュニケーションを取りながら優しくやってあげましょう。
月齢に不相応な多い粉ミルクを飲ませると便秘になりやすくなるので、粉ミルクを飲ませている場合は、粉ミルクの缶に記されている量なのかチェックしましょう。量が足りない場合は、白湯や麦茶や糖水で補いましょう。
水分摂取量が少ないとうんちが硬くなりがちなので、こまめに水分をとるようにしましょう
果糖や糖水5%(例:20ccの白湯に1gの砂糖を加える)を飲ませると、腸内の善玉菌が活発になり蠕動が亢進するため便秘が解消することがあります。
食物繊維の多いサツマイモペーストやバナナなどがお勧めです。キノコ類も食物繊維が多いので食べられるようであればお勧めです。
肛門周囲を指で押してマッサージしたり、オリーブオイルをつけた弁棒で肛門周囲を押してあげると刺激になりうんちが出ることがあります。それでも出ない場合は、オリーブオイルをつけた綿棒の先を肛門の中に綿棒のわたが隠れるくらいまで出し入れすると便秘が解消することがあります。優しくやって肛門や直腸を傷つけないようにしましょう。またこれをやると直ぐにうんちが出ることもあるので、準備を整えてからやるようにすることがお勧めです。
なかなか改善しない場合や、赤ちゃんの機嫌が悪かったり、お腹を痛がる場合は一人で悩まず小児科に受診するようにしましょう。
NES駒沢クリニック 小児科では、経験豊富な優しい小児科医が診察を行っています。
赤ちゃんの便秘で悩んだ際は一度受診してください。
記事執筆:吉武光太郎