花粉症について

こどもの花粉症は、近年増加傾向にあり、日本小児アレルギー学会の調査によると小学校低学年の児童の20%が花粉症の症状を抱えているとされています。また1割以上のこどもが花粉症に罹患しているともされています。スギやヒノキやブタクサなどの季節の花粉などのアレルゲンに対する過剰な免疫反応が花粉症の症状を引き起こしていて、こどもや大人も悩ませます。花粉症を発症する花粉の種類も増えており、また春だけでなく秋にも症状が出る秋花粉症も問題になっています。

 

こどもの花粉症の症状について

こどもの花粉症は5〜6歳ぐらいから発症します。主な症状は鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、目のかゆみ、充血、喉のかゆみ、皮膚のかゆみなどがあります。症状が重くなると発熱や頭痛などの症状が現れることもあります。スギ花粉の場合は例年年明けぐらいから症状がで始めゴールデンウィークぐらいまで続きます。こどもの花粉症の場合は症状が軽くても学校生活や日常生活に支障をきたすことがあり、気管支喘息やアトピー性皮膚炎も併発することもあるため、適切な対策が必要です。

 

こどもの花粉症の検査について

こどもの花粉症の診断は、問診を行なってどんな症状なのか、症状の出現時期などを聞き取った情報を元に診断を行います。
何の花粉に対してアレルギー反応を起こしているのかさらに詳しく検査をご希望の場合は、血液検査やプリックテストをして調べることができます。

NES駒沢クリニック小児科では血液検査でより詳しくアレルギー源を検査することができます。

 

 

こどもの花粉症の対策について

ご家庭でできること

花粉に晒されなければ症状は出ません。お薬に頼らずに症状を抑えたい時は、花粉に暴露しないことが大切になります。花粉がひどい時期は窓を開けて換気をしない、洗濯物やお布団を外に干さない、外出した際は帰宅時にシャワーに入る、外出時はマスクや保護メガネをつけるなどで花粉症の症状を軽くすることもできます。

 

花粉症のお薬

こどもの花粉症のお薬には対症療法と原因治療があります。 対症療法は、鼻水、くしゃみがある場合は抗ヒスタミン薬の飲み薬や点鼻薬(鼻噴霧用ステロイド薬)が有効です。これは目の痒みにも効果があります。鼻詰まりがある場合は、点鼻薬(鼻噴霧用ステロイド薬)や飲み薬(ロイコトリ エン受容体拮抗薬、プロスタグランジン D2・トロンボキサン A2 受容体拮抗薬)が有効で、現在は液垂れが少ないツンとこない点鼻薬もあります。目の痒みが強い場合は、目薬の抗ヒスタミン薬が有効です。 原因治療には減感作療法(舌下免疫療法)があります。詳しくは次の項目で説明します。 こどもの花粉症のお薬は、早期の診断と治療により症状が改善しやすくなるので、そのお子さんに合わせたお薬を選んで処方することが大切です。

 

 

 
 
 
 

こどもの花粉症の舌下免疫療法について

花粉症の根治的な治療法として舌下免疫療法があります。舌下免疫療法は舌下免疫や舌下療法とも呼ばれます。アレルギーの原因となっている成分(アレルゲン)をベロの下から取り込むことで、アレルゲンに対して過剰であった免疫反応が少しずつ落ち着いて、アレルギー症状が起きないようにしていく根治的な治療方法です。

舌下免疫療法はスギとダニに対して保険適用で治療可能です。アレルゲンがスギのお薬の名前は、シダキュア・シダトレン、ダニのお薬の場合はミティキュアといいます。

ダニの場合は通年治療開始できるのですが、スギの場合はスギ花粉が飛散している時期はアレルギー反応に過敏になっていて強いため、舌下療法を開始することはできず、スギ花粉が飛散しなくなる6月から治療を開始できます。

治療には通院が必要で2週間〜4週間に1回の通院頻度となります。

舌下免疫療法は何歳からできるのかよく質問があります。舌下療法は5歳から治療可能です。

 

NES駒沢クリニック 小児科では、経験豊富な優しい小児科医が診察を行っています。
こどもの花粉症で悩んだ際は一度受診をしてください。

記事執筆者
代表理事写真

一般社団法人SMAPPY 代表理事

吉武 光太郎よしたけ こうたろう

運営クリニック

  • NES駒沢クリニック
  • こたろクリニック

資格・所属学会

  • 形成外科医
  • 日本形成外科学会
  • 日本美容外科学会
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