突発性発疹について
よく”とっぱつ”と言われることが多いですが、正式名は突発性発疹です。
幼児期の湿疹が出る疾患の代表的なものでもあります。
突発性発疹とは?
突発性発疹とはヒトヘルペス6型、ヒトヘルペス7型によって起こる感染症です。
高熱が2〜4日続き、熱が下がった頃に発疹が出現します。
突発性発疹の症状は?
突然の高熱で発症します。結構高い熱が出ることが多く、39度近くの熱が出ることが多いです。高熱が2〜4日続いた後に解熱して、それと同時に全身に小さい少し膨らんだ発疹(丘疹)が出てきます。発疹はお腹や背中など体の中心部に強く出ます。
同時に不機嫌になることも多いです。この不機嫌は時間が解決してくれます。
合併症がなければ予後は良好な疾患です。
突発性発疹の合併症は?
突発性発疹の合併症としては、熱性けいれんや、脳炎・脳症、片麻痺などがあります。
熱性けいれんは比較的頻度が高いです。
経過中に普段と様子が違うなどがあればすぐに医療機関を受診することをお勧めします。
突発性発疹はうつる?感染経路は?
ヒトヘルペス6型とヒトヘルペス7型に感染すると生涯にわたり体内にウイルスが潜伏します。感染経路は正確なところは不明ですが、親や兄弟の唾液を介して感染するとの仮説が有力視されています。
また、ここ30年ほどで突発性発疹にかかる年齢が上昇しています。離乳食を口移しで与える機会が減ったことや出生数が減ったことによる年長児との接触機会の減少が要因とされています。
コロナ禍での感染対策により様々な感染症が減っていますが、突発性発疹の患者さんの数は減ってはいません。
突発性発疹の検査は?
突発性発疹の検査は特にありません。
症状で診断が付きます。患者さんをみていると、風邪の症状がないけれど高熱で少し機嫌が悪くて…という感じの場合は突発性発疹を疑います。
突発性発疹の治療は?
突発性発疹の特効薬はありません。
対症療法といって、熱が高い場合に適宜解熱剤を使って様子を見ます。
脱水にならないように水分管理をしましょう。
経過途中に熱以外の症状が出てきた、5日以上高熱が続く時は再度医療機関を受診することをおすすめします。
突発性発疹の後はどれくらい経てば保育園に行ってもいい?
よくこのような質問を受けますが、熱が下がって普段の生活が送れるようになれば保育園に行って大丈夫です。
発疹の有無は関係ありませんので安心してください。
必ず一度はかかる突発性発疹です。
おおまかな症状や経過を知っておくと慌てずにすむかもしれませんね。
突発性発疹のよくある質問
Q:突発性発疹あとは保育園・幼稚園への登園はいつから可能ですか?
A:熱が下がって普段の生活が送れるようになれば、発疹があっても登園可能です。